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更新日:
2012年7月8日
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中国料理と一口に言っても、地域によってそれぞれの特色があります。また、日本でも有名になっている中国料理も沢山あると思います。ここでは、各地の代表的な特色をまとめておきます。
◎北京料理 ベースは淡白な味の山東料理です。昔から北京のコックは山東省出身者が多く、彼らの技が北京人の舌を肥やしてきました。北京は元、明、清の都として栄え、王朝が変わるたびに持ち込まれた各地の名菜が多彩な北京料理を生み出しました。
また清朝宮廷の台所、御膳房の名コックたちが完成させた宮廷料理や、「満漢全席」の伝統を受け継ぐ味は究極の北京料理を完成させています。
麦や雑穀が主食であったことから小麦を原料とする餃子や包子、麺類が発達、また魚よりも肉料理が発達しています。宮廷料理の流れを汲んで、歯ざわりの良さ、やわらかさ、新鮮さと香りに重点を置いています。
・調理法:揚げる、数秒間炒める、油で煎り煮る、やわらかく煮る、ロースト、とろ火で煮る、あんかけとバラエティに富んでいます。
・代表料理:北京ダック、ジンギスカン、水餃子
◎上海料理
蘇州、杭州、揚州など江南各地の料理を集大成したものが上海料理です。この地域は長江の下流で海に近く湖沼が多く、エビ、カニ、魚が豊富です。また、中国有数の米作地帯を控え、美味しい米と紹興酒などの産地もあります。
麺などの簡単な食事から発達した、コクがあって甘く、油けが多く、色が濃いうえ、ふっくらと煮込んだ柔らかさを持つ料理です。
コトコトと煮込んだ家庭料理が多いですが、早くから国際都市として栄え、外国の調理法の影響を受け、洗練された味が完成しています。
・調理法:煮込む、多い汁で長く煮る、土鍋で煮るなどが中心。
・代表料理:上海蟹、えんどう豆と海老の炒め物、シャオロンパオ(小篭包子)
◎広東料理 「食は広州にあり」と言われ、中国料理の中でも最も有名な料理として認識されています。広州を中心に発展した広州菜、客家の料理である東江菜、潮州スワトウ地区で発展した潮州菜が有ります。
世界各地へ渡った広東人の華僑により、世界中に広められています。外国にある中華料理店のほとんどが広東料理です。
亜熱帯の新鮮な食材を生かし、淡白な味付けで日本人にも圧倒的な人気があります。海産物を中心にフカヒレ、ツバメの巣など材料はバラエティに富み、料理の種類もとても多く、蛇料理などのゲテモノ料理も特色の一つです。
日本でも人気の飲茶は、元々広東の人々が商談などの時、お茶を飲みながら点心をつまむという一つの習慣でした。甘いものから肉や海鮮を使った蒸し物、炒め物まで小さい中にも無限の味が広がります。
・調理法:煮物、炒め物と並んで、炭や炉で焼く料理が多いのも特色。
・代表料理:子豚のあぶり焼き、酢豚、牛肉のオイスターソース炒め
◎四川料理
四川省は、揚子江上流に位置する中国の穀倉地帯で、食材は豚肉をはじめ、牛、鶏、川魚や野菜などが豊富です。四川盆地は、年中、霧が立ち込める特殊な気候風土で、独特の麻辣の味が生まれました。「麻」は「痺れるような山椒の味」、「辣」は「唐辛子の辛い味」のことで、さらに油を大量に使った脂っこい味付けが特徴です。
・調理法:チリソース煮、辛し炒め、宮保という辛い炒め方、魚香という炒め方が多い
・代表料理:麻婆豆腐、えびのチリソース、鰻の醤油煮込み、棒棒鶏、担担麺
◎山東料理 山東省は黄河下流、渤海と黄海の間に突き出した膠東半島に位置しています。沿海一帯は海産物が豊富であり、内陸部は家畜、家禽、野菜、果実、淡水魚の種類が豊富です。山東地区の料理人達は、その豊富な原材料を利用して高度な料理技術を培い、“魯菜”を完成させたようです。
山東料理は済南、膠東の二地方の料理を主力にして構成されています。済南料理は済南、徳州、泰安一帯の料理で、膠東料理は福山を発生の地とし、青島、煙台の料理を包括しています。
明、清時代に宮廷料理の主流となった料理で、北京、天津、東北の各地の料理に対して大きな影響を与えました。清湯と呼ばれる澄んだスープや、奶湯と呼ばれるクリームスープが有名です。
新鮮で淡白な旨みに重点が置かれ、原材料の味を大事にします。内陸部では塩を利用して旨みを引き出し、沿海部では鮮度の高い食材に塩を利用して旨みを加えます。
・調理法:煮炒め、遠火焼き、油炒め、揚げ物
・代表料理:黄河鯉の甘酢炒め、燕の巣のコンソメ煮込み、モツの香り炒め
◎福建料理
福建料理は福建省閩候県に起源を発し、福州、泉州、アモイなどの地方料理を代表として発達してきました。辛さが控えめで淡白な食べやすい料理です。
福建は東南の沿海に位置しているため、ハモ、アゲマキ、イカ、イシモチ、ナマコなどの海鮮が豊富で、それらを原材料とした調理法に独自のものがあります。
・調理法:油炒め、餡かけ、ソテー、煮込み
・代表料理:仏跳墻、酔糟鶏、酸辣爛魚
◎江蘇料理
南北朝時代に発祥し、唐宋以降は浙江料理と覇を競って“南方食”の二大大黒柱となりました。蘇州、揚州、南京、鎮江の地方料理を中心に構成されています。
あっさりとした甘味のある塩味が特徴で、素材の味を生かした味付がされています。
・調理法:煮込み、遠火焼き、蒸し焼き、油炒め
・代表料理:清湯火方、塩水鴨、松鼠桂魚
◎浙江料理
杭州、寧波、紹興、温州などの地方料理を代表として発達してきました。淡白で香りが強く、歯ざわりのよさが特徴です。
浙江は魚や蝦類の産地で、有名な観光名勝地であるため、有名料理も多く、造りも精緻で変化にも富んでいます。
・調理法:油炒め、揚げ物、揚げ炒め、餡かけ、蒸し物
・代表料理:西湖酢魚、東坡肉
◎湖南料理
湘江流域、洞庭湖周辺、湖南省西部の山間地帯の料理を代表として発達してきました。
酸味と辛味が強く、燻製肉や油を多く使った料理が特徴です。
・調理法:塩漬け肉、魚、燻製、蒸し焼き、蒸し物、煮込み、揚げ物、油炒め
・代表料理:紅畏魚翅、金銭魚、氷糖湘蓮
◎安徽料理
長江沿岸、淮河沿岸、徽洲の三地方料理を代表として構成されています。
色取りと素材の持ち味を重視した、脂っこい料理が特徴です。
・調理法:遠火焼き、煮込み、煮物
◎その他
上記に分類できないものを、全て、こちらにまとめました。
◎調味料、食材など
調味料や、食材などに関する情報は、こちらにまとめました。
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