ワンタン

このページは、中国の食べ物を紹介していきます。

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更新日:
 2014年3月16日



◎ワンタン(広東語: 雲呑)
 ワンタン。

 細かく刻んだ肉や魚介類、野菜などで作った餡を、薄く四角形に伸ばした小麦粉の皮で包み、いったん茹でてからスープに入れた料理です。
 ワンタンの由来は諸説あるようですが、中国北方部、華北で生まれたようです。ワンタンに似た料理に餃子がありますが、当初は、どちらも「渾沌」と書かれ、区別されていなかったようです。漢字の発達とともに「餛飩」と表記されるようになっていったようです。前漢の揚雄という学者がまとめた「輶軒使者絶代語釈別国方言」という書物には「餅謂之飩」と書かれているそうです。また、スープに入れることから「湯餅」とも呼ばれていたようです。現在のワンタンが形作られたのは中国南方のようです。さらに唐代になってから「餛飩」と「餃子」の言葉が区別されたようです。
 「餛飥(ワンタン)」は、中国各地で呼び名が異なるそうです。標準的な中国語ではワンタンのことを「餛飩」と書き、「ホゥントゥン」と発音するそうです。「雲呑」という表記は広東語で、「ワンタン」と読むそうです。従って、日本人に馴染み深い「ワンタン」とは広東語だったということです。
 四川や重慶では「抄手(チャオショウ)」と呼び、ラー油や花椒の利いた辛い味のスープもしくは、醤油味のスープと一緒に食べる事が多いようです。
 福建省のアモイ周辺や台湾ではワンタンを「扁食(ピェンスー)」と呼ぶそうですが、山東省や山西省の一部で「扁食」と言えば「餃子」のことになるそうです。逆に、広東省潮州では「餃」が「ワンタン」を指すそうです。広東省潮州では、魚のすり身を練り込んだ魚皮餃(潮州語:フープエギオウ)という腰のあるワンタンが有名だそうです。
 上海では餃子を食べる習慣はないようです。現在では「大娘水餃」など、餃子のチェーン店ができるようになったため、餃子も食べられているようですが、もともと上海の人の食文化としては餃子ではなく、ワンタンだったようです。一昔前は、街角でもワンタンを作って、売っている行商人が見られたそうです。
 上海では、ワンタン専門のチェーン店が沢山、あります。値段も5元から10元前後とお手軽で、昼間の時間帯になると老若男女問わず、大いに賑わうようです。これらチェーン店で出されているワンタンは、具の種類が非常に多く、いろいろな味を楽しむことができます。
 江南地方は、大きなワンタンが常習食です。 広東では鶏卵を使った約8cm角の正方形に切った皮を使用してなめらかな皮で具が少ない小さめのワンタンをするするっと食べるのが主流だそうです。香港やマカオでは、海老がたっぷり入った海老雲呑が人気だそうです。
 現在のワンタンに使われるスープはとろみがないものが多く、華南では鶏がらスープ、中国ハムのスープなどを基本にすることが多いようです。華北では器に干しエビ、ネギ、塩、うま味調味料、醤油などを入れておき、そこに茹で汁とともにワンタンを入れて食べるようです。同じ小麦粉の食品である麺と組み合わせた雲吞麺は、広東で生まれた比較的新しい食べ方だそうです。
 ワンタンと餃子の違いは何でしょうか。ワンタンと餃子の皮の作り方は、全く同じ工程のようです。具の中身や作り方も同じなので、両者の違いは、あまり多くないようですが、餡を包む皮の形状と皮の厚さが違うようです。餃子の皮は丸いのですが、ワンタンの皮は四角いです。また、餃子の皮の方が少し厚く、ワンタンは滑らかになるまで練って、薄く伸ばします。モッチリした餃子に対し、ワンタンはまるで麺の様にするするっと口の中を滑っていくのが特徴です。




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